返済期間50年 住宅ローン
2024年8月20日の日経新聞 金融経済欄に”住宅ローン、長短二極化”との見出しを見つけました。
昨今金利が上昇基調にあるので、金利を変動にするのか固定にするのかについて書かれた内容だろうと読み進めると、金利ではなく借入期間についての記事でした。
住宅ローンの返済期間は35年が最長の金融機関が多い中、ネット銀行などでは最長50年の住宅ローンの取り扱いを始めており、35年を超えて借り入れをする割合が増え、23年10から24年3月までに金融機関が実施した調査によると35年超の返済期間を選択する人が全体の16%にもなるとのこと。
背景には不動産価格の上昇があります。最近は物件価格のほぼ100%を住宅ローンでお借入れされる方が多くなりました。
不動産価格が上昇する以前は、お客様の借入可能額が物件価格を下回り(物件価格 ≦ 借入可能額)住宅ローンを組みことが出来たのですが、物件価格が借入可能額を上回ってしまうと借り入れが出来なくなり、物件を購入することが出来ません。
そこで、金融機関は返済期間を延長することにより、借入可能額を増やし住宅ローンの取り組みを可能にし、物件を購入しやすくしたのです。
住宅ローンの借入可能額は、おもにお客様の年収で決まります。
年収が不動産価格と比例して上昇していれば、”物件価格 ≦ 借入可能額”がそのまま成立したのですが、年収は不動産価格ほども上昇していなので、借入期間をの伸ばすことにより不動産を購入できるようにしているのです。
もちろん、完済時の年齢の制限もあり、おもに30歳代までを対象にした住宅ローン商品です。
それでも返済期間50年は長いですね。
今から50年前は1974年です。ウェキペディアで見てみると、その年の総理大臣は田中角栄、オイルショック、ニクソン大統領のウォーターゲート事件などの記載がありました。
50年後はどんな世の中になっているのでしょうね。
(写真は奈良市K様邸の外観 2024年 弊社施工)